長木谷麻美
カリブ海の島国 トリニダード・トバゴで、カーニバルや関連イベントに参加するために先月から同国を訪れていたスチールドラム(Steelpan)奏者の長木谷麻美さん(30)が殺害されました。


この事件について、首都ポートオブスペインのキー市長が13日、「女性は乱暴されないように自ら身を守る責任がある」と述べて、長木谷さんにも女性として身を守る義務があったかのような発言をしました。


同市長は、長木谷さんが遺体発見当時、ビキニのようなカーニバル用のコスチューム姿であったことから、女性に向けて「性犯罪に合わないためには、肌の露出を控えるよう警告した」のですが、市民や女性団体は「犠牲者への冒涜(ぼうとく)」と激しく抗議し、市長の辞任を求めて署名活動を行った結果、「不快感を与えた方に謝罪する」との声明を発表しのち同市長は辞任しました。

「女性は性的暴行から身を守る義務があるのか」と聞かれたら、私はあえて「当然である」と言いたい。
なぜなら、若い女性が海外で性的暴行を受け殺害された事件は、過去にもたくさんあるからです。


個人的な旅行にせよ、芸術活動にせよ、留学にせよ、学問上の調査にせよ、宗教的礼拝にせよ、海外で女性が一人で行動することは非常に危険なんです。
若い女性はこのことを肝に銘じるべきです。

この意味で、キー市長の発言は戒め(いましめ)として、むしろ「当然」の発言なんです。
もちろん、性犯罪を憎む・性犯罪をなくすことは当然のことですが、性犯罪は狙われる女性の側にも警戒や防犯意識が必要なのであり、女性の側に警戒心があれば、性犯罪はかなり防止できます。
戸締りが悪れければ、泥棒に狙われる、あらゆる犯罪の防止としてこれは当たり前のことなんですから。

市民や女性団体は「犠牲者への冒涜」であると激しく抗議したそうですが、こうした若い女性の無防備な行動に警鐘を鳴らすことも、私は必要不可欠であると思います。

海外で繰り返される女性の性的暴行事件の防止のためにも、彼女の死を無駄にすべきではありません。

(報道では彼女が絞殺されたことしか触れられていませんが、彼女がビキニ姿であったこと、人があまり通らない公園で殺害されたこと、身元を示す所持品が残されていたことを勘案すると、この事件の動機には性的な要素が多いと考えました。被害者を冒涜する意図はありません、念のため)

画像は、彼女のオフィシャルブログからの転載です。