いらない

2014年にダッチワイフのネタで大ブレイクした日本エレキテル連合の「未亡人 朱美ちゃん」という有名なコント。
あのコントは、実はダッチワイフ(人型セックスドール)ではなく、AIを備えたセックスロボットとのやりとりであって、「ダメよ、ダメダメ」はその年の流行語大賞も受賞しています。

このコントをアカデミックに論じれば、AIを搭載した会話ができる「未亡人 朱美ちゃん」と呼ばれるセックスロボットを購入した60代ぐらいの男性が「未亡人 朱美ちゃん」をしきりに口説くのですが、何をいっても「ダメよ、ダメダメ」としか答えないので、最後は購入先に電話して「おしゃべりワイフ 未亡人 朱美ちゃんが壊れているので別のおしゃべりワイフと交換して欲しい」と申し出るのであり、その口説きぶりは単にセックスドールに対する性的欲望のはけ口としてではなく、会話を求めたり「温泉に行こう」等の所有者の孤独を癒やすパートナー・ロボットもしくは性的な生き甲斐(セクシャル・ヘルス)としての要素をコミカルに表現しています。

欧米ではセックス・ロボットは性的欲望のはけ口であり、性犯罪を誘発する存在として販売を規制する動きがありますが、LGBTに寛容で同性婚すら認めるのであれば、近い将来、AIを搭載したパートナー・ロボットとの結婚やペットとの結婚さえも受け入れる時代が到来する可能性があります。

なぜなら、社会的マイノリティのみならず個人の個性の違いが尊重されるのであれば、誰かが誰かと結婚するかは国家が干渉すべきことではなく、文字通り「大きなお世話」「プライバシーの侵害」となりかねないからです。
いわんや「ダイバーシティ」がめざすところは、有能な人材の発掘・・価値観の多様性・異質で斬新なアイデアの喚起・社会の多様なニーズへの対応なのですから、AIを搭載したパートナー・ロボットがもたらす恋愛感情や性的な生き甲斐を否定する根拠はもはや何もないことになります。