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北朝鮮は16日午後、一昨年の南北首脳会談後に建てられた南北交流のための「南北共同連絡事務所」を爆破・破壊しました。

その理由として米国が核ミサイルに関する制裁を一向に解除しないことや、韓国が米国との連携を維持しながら北朝鮮に対しても迎合しているという韓国の曖昧な態度に業を煮やしたと言われています。

しかし、北朝鮮の国営の朝鮮中央テレビが「われわれの命と同じ最高尊厳を冒涜し、汚いゴミクズを撒き散らし、神聖なるわれわれの地を汚した汚らしい犬どもを絶対にそのままにしておくわけにはいかない」とか、「北南協同連絡事務所の爆破は、南朝鮮(韓国)の人間のクズどもと、やつらを庇護する者どもの特大型挑発妄動を一切許さないというわれわれの断固たる懲罰意思の示しで、挑発者どもに下す恐ろしい鉄槌だ」、
さらに「われわれの最も神聖な最高尊厳をあろうことか冒涜したゴミどもと、その妄動を黙認した裏切り者どもを徹底して懲罰しようとするわが人民の報復の熱気が日ごとに熱くなっている」と、例によって罵詈雑言を連発していることに注目すると、韓国の民間団体が北朝鮮に向けて無人の大型気球を飛ばしてばらまいた大量の対北ビラに、金正恩氏の「不倫関係」を暴露したり、同氏が寵愛する「喜び組」の過激なランジェリー姿の画像が印刷されていたことが逆鱗に触れたと言われています。

以前から、金正恩氏が大金をつぎ込んで「喜び組」のための過激なビキミ水着やセクシーな下着を購入していることは知られていたのですが、今回の対北ビラには「自由社会で売られている輸入下着のパッケージ画像が印刷されていたそうで、そのパッケージの外国人女性の姿態が「腐敗堕落している」のであり、それが「特大型挑発妄動」と見なされ、不倫を暴露したことが「最も神聖な最高尊厳を冒涜した」ということが真相のようです。

これまで、微笑み外交でソフトなイメージを演出していた金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長(金正恩氏の妹)の豹変には、もう一つ別の目的があるのではないか。
それは繰り返される金正恩氏の健康不安説から目を背けさせるための陽動作戦の可能性であり、韓国の文政権に対する特大の恫喝です。

しかし、「南北共同連絡事務所」の爆破・破壊は、政治的・経済的な利益も得られず、国際社会から見て北朝鮮がより常識が通じない国と見なされ、北朝鮮に対する警戒感を高め、若すぎる未熟な女性指導者の稚拙な判断とか、「女性が政治に口を挟むと国が滅ぶ」という古来の諺を思い起こさせる結果となったと思います。

そして北朝鮮がもはや打つ手が亡く、宣伝ビラに過剰反応して冷静さを失うほど、非常にせっぱ詰まった状況にあることがバレてしまったのです。

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