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当社はかつてJR池袋駅のN口近くにあるラブホテル街と5件のソープランドに囲まれた6階建てのビルの4Fに資材倉庫がありました。
そのビルは1Fは焼肉店、2Fはソープランド、それ以外は風俗店とデリヘル・風俗嬢らの控え室で、しかも資材倉庫の隣も風俗店という特殊な場所にあり、どう見ても不似合いな資材倉庫でした。
そこで私が見聞きしたことを、このブログでも何回か書いたことがありましたが、コロナ禍の中で多くの若い女性が風俗業界に流入しているので、最近のJR池袋駅N口の事情をリポートします。

まず繁華街で増えたのは昔、「立ちんボ」とか「ステッキガール」と呼ばれた街娼の姿です。
「立ちんボ」には個人営業と組織営業があり、個人営業は原則として単独で買春客を探し、組織営業はほぼ「ヒモ」と呼ばれる手配師が付いていて、売春の代金の一部は「ヒモ」を通じて上部団体に上納される仕組みになっています。

現代の組織営業の売春はほとんどがデリヘルという形態をとっており、繁華街で「立ちんボ」をすることはほぼありません。
ガールズバーや風俗店等の呼び込みや、キャッチと呼ばれる「ボッタクリ店」の呼び込みは通行人に声を掛けたり、手にパネルを持って立っていますが、あれは個人営業の「立ちんボ」ではありません。
いまどきの個人営業の「立ちんボ」は、ちょっと目立つ服装で一人で街をブラついていたり、誰かを待っている素振りでさりげなくスマホをいじってナンパされるのを待っている「ナンパ待ち」か、スマホのアプリを駆使して援助交際やパパ活の相手を探します。
プチ家出の少女たちの間では「神待ち」という言葉があるように、スマホのアプリを駆使すれば、街角で「立ちんボ」する必要はありません。

問題は風俗店で働くのも怖い、出会い系のアプリも怖いという「世間知らず」の娘さんたちが簡単に毒牙に噛まれる仕組みが身近にあることです。
昨年1月、京都府警が京都の有名大学に通うイケメンの大学生20人を摘発した事件では、彼らは恋愛経験がない若い女性を次々にナンパし、疑似恋愛を利用して拠点となっていた会員制バーに女性を誘い込み、その女性に高額の借金を背負わせて260人を風俗店に斡旋し、見返りに7300万円の利益を得ていました。
私が実際に見聞きしたケースでも、当社の資材倉庫があったビルにある風俗店にナンパ師に紹介されてきた女性の稼ぎの10か月分をナンパ師が受け取るとのやりとりがありました。
風俗店に斡旋された女性たちの多くは、風俗店で働くようになってもナンパ師とは恋愛関係が続いていると信じ込まされています。
さらに風俗嬢の多くは徐々に精神を蝕ばまれ、風俗嬢を食い物にする仕組みにより深く飲み込まれて行きます。

(画像はイメージです)