環境省は災害が発生したとき、ペットも同行避難することを提唱しており、各行政機関に対しても避難所にペットを収容することを求めています。
ペット愛好家の皆さんは「ペットは家族同然だから一緒に避難することは当然だ」と考えている人が多いのですが、犬や猫だけでなく爬虫類・猿・豚・羊・鳥類をペットとして飼っている人もいるし、一つの家庭で猫を何匹も飼う「多頭飼育」の問題もありますので、すべてのペットを避難所に収容することは事実上無理と言わざるを得ません。

もちろん「犬猫アレルギー」の人や、ペットとの同居を好まない人もいるし、衛生上、避難所の中にペットを持ち込むことはできません。
現在、国内で飼育されているペットの数は1858万匹と推定されており、15歳未満の子どもの数よりも、ペットの数の方がはるかに多いのが実情です。
さらに避難所ではペットをケージに入れて保護するのですが、すべてのペットをケージに入れるためのケージがない、さらにそのケージを入れる建物がない、さらにその非常事態の中で、ペットのエサや水やり・汚物の処理等の世話を誰が行うのかという問題があります。
普段、家の中で暮らしているペットを屋外の狭いゲージの中に入れた場合、果たしてペットは耐えられるのでしょうか?
避難してきた人間の食料や水でさえ配給さえ配給制となるような状況で、本当にペットを保護することが可能なのかという疑問が残ります。
さらに人命救助や避難所の運営は税金でまかなわれます。
その税金をペットの保護に使うことに法的な根拠があるのか、という問題もあります。

ここまで厳しく指摘すると、「あなたは動物愛護の精神が判っていない」とか「ペット嫌いなのか」と言われるのですが、30歳過ぎるまでは中型犬や大型犬、伝書鳩やウサギを飼った経験があり、愛犬家を自称した時期もありました。
その上で、私はペットを同行して避難所に行くことが、現実問題として無理がある、税金を使った人命とペットの保護は同一視すべきではない、ペットと一緒に避難する人は避難所ではなく、別の避難先を自分で探すべきだと訴えています。
そのためには家族のための食料と水、ペットのエサと水も飼い主が持参する必要があります。
大都会では人口が多いので、避難所には収容しきれない事態となり、ホテル等に避難することがすでに現実に起きて、さらに感染症が広がる中で避難所の収容人数は従来の半分以下です。
そのことを考えれば、環境省が「ペットも同行避難する」ことを提唱していることが、いかに現実ばなれした要求なのか判るはずです。
防災減災は理想論ではなく、実は生き残りを掛けたサバイバルなんです。
最悪の状況下で、いかに生き延びるか、どのように自分と身の回りの人を守るかが重要であって、ペットの保護は最悪の事態をくぐり抜けたあとに対処すべき問題なのです。

(このブログは大勢の読者に読んで欲しいのではなく、愚かな「炎上」を避けるために、あえて場違いなアダルトというカテゴリーの中で、選ばれた特定の読者に異質なメッツセージを伝えることを目的としています)